岸辺露伴ルーヴルへ行くネタバレ!内容のあらすじや感想と登場人物紹介

荒木飛呂彦先生のジョジョの奇妙な冒険シリーズの一つとして描かれた『岸辺露伴ルーヴルへ行く』という作品は、ルーブル美術館BD(バンド・デシネ/漫画)プロジェクトの第5弾作品として描き下ろされた、123ページに渡るフルカラーコミックです。

映画化も決定し、2023年5月26日(金)より公開されることが決まり、とても楽しみですね!

こちらの記事で紹介すること

●『岸辺露伴ルーヴルへ行く』ネタバレなし内容と感想
●『岸辺露伴ルーヴルへ行く』登場人物紹介
●『岸辺露伴ルーヴルへ行く』ネタバレ!内容あらすじと感想や考察

うさみー
こちらの記事ではジョジョの奇妙な冒険シリーズの1つである『岸辺露伴ルーヴルへ行く』のネタバレや内容、あらすじについての感想や考察を紹介しています。また登場人物もあわせて紹介しています。

『岸辺露伴ルーヴルへ行く』はじめにまずネタバレなしの内容と感想

『岸辺露伴ルーヴルへ行く』という漫画作品は、JOJOの奇妙な冒険第4部(主人公は東方仗助/ひがしかたじょうすけ)に登場する漫画家の岸辺露伴を主人公として描いたJOJOのスピンオフ作品です。

『岸辺露伴ルーヴルへ行く』は、当時17歳の岸辺露伴が漫画家デビューを目指している時期から始まります。

 

岸辺露伴の母方の祖母は、S市の杜王町で営んでいた旅館を廃業し、賃貸アパートとして部屋を貸し出しました。

入居者の条件は厳しいものでした。

 

喫煙不可、夫婦不可、子供連れ不可、ペット不可、料理不可、家具の持ち込み不可、バイク不可、楽器とマージャン不可、ドライヤー不可、門限は夜10時まで…。

こんな条件の賃貸アパートに入居者なんかいないのでは…そんな旅館(賃貸アパート)だったのです。

 

岸辺露伴は夏休みに、新人コンテストに投稿する漫画原稿を描くために祖母の旅館(賃貸アパート)に2カ月泊まることにしました。

 

そこに入居してきた女性、藤倉奈々瀬(ふじくらななせ)と岸辺露伴は出会い、「この世で最も黒く、最も邪悪な絵」の存在を聞かされることとなります。

その後、藤倉奈々瀬は失踪。

10年後に27歳となった岸部露伴は、ある日の世間話をきっかけに「最も黒く最も邪悪な絵」と藤倉奈々瀬のことを思い出し、ルーヴル美術館に真相を確かめに行くという話です。

 

本作は、ルーヴル美術館の謎や伝説というミステリーを想起させ、また人間の歴史とスケールを感じる作品です。

岸辺露伴が辿り着いた「最も黒く最も邪悪な絵」は一体どのようなものであったのか…。

 

原作コミックはこちらです

 

※本格的なネタバレと感想は登場人物紹介の後に続きます。

『岸辺露伴ルーヴルへ行く』登場人物紹介

『岸部露伴ルーヴルへ行く』に出てくる登場人物を紹介しますね。

岸辺 露伴(きしべ ろはん)

岸辺露伴ルーヴルへ行く_登場人物_岸辺露伴

出典:『岸辺露伴ルーヴルへ行く』

 

上記画像は17歳の岸辺露伴。

S市杜王町に住む人気漫画家で現在は27歳。

ジョジョの奇妙な冒険の本編と『岸辺露伴ルーヴルへ行く』では、漫画家のデビュー時期やスタンド能力の出現時期が異なる設定となっている。

 

スタンドは「ヘブンズ・ドアー」で、対象を「本」にする能力がある。

対象の体の一部を本にして、文字として記憶されている人生の体験情報を得たり、文字を書き込むことによって支配することができる。

 

漫画家として作品のリアリティを何より重視し、創作のために自ら様々な体験をしなければならないという信念を持っている。

17歳の岸辺露伴は、同じアパートで暮らす藤倉 奈々瀬に次第に心惹かれてゆき、彼女をモデルとした漫画の原稿を描く。

藤倉 奈々瀬(ふじくら ななせ)

岸辺露伴ルーヴルへ行く_登場人物_藤倉奈々瀬

出典:『岸辺露伴ルーヴルへ行く』

 

露伴の祖母の経営するアパートに入居してきた21歳の女性。

既婚者だが離婚する予定があり、一人身として入居する事を許可された。

岸辺露伴に「最も黒く、最も邪悪な絵」の存在を教えた人物。

 

不思議な色気があり、人懐っこいかと思えば突然怒ったり泣き出したりするような情緒の不安定さがある。

岸辺露伴が奈々瀬をモデルに描いた漫画の原稿を見るなり、狂ったようにビリビリに破り、謝りながら部屋を飛び出しその後アパートに帰ってくることはなかった。

山村 仁左右衛門(やまむら にざえもん)

岸部露伴ルーヴルへ行く_登場人物_山村仁左右衛門

出典:『岸辺露伴ルーヴルへ行く』

 

「最も黒く、最も邪悪な絵」の作者。

樹齢一千年以上の大木の幹の中から採取できるこの世で最も黒い「漆黒の黒」の顔料を発見し、それを用いて絵を描いたが大木を切り倒した罪で処刑されてしまった。

 

山村仁左右衛門の絵は、呪いが噂され焼き捨てられたが、「月下(げっか)」という1枚だけ蔵の奥に隠されていた。

幼い頃の藤倉奈々瀬はその絵をチラッと見た時特別な感じを受けた。

そして、その1枚の絵はルーヴル美術館に買い取られていった。

野口(のぐち)

岸辺露伴ルーヴルへ行く_登場人物_野口

出典:『岸辺露伴ルーヴルへ行く』

 

ルーヴル美術館出版部の職員で日本語の通訳をしている女性。

岸辺露伴がルーヴル美術館に訪れた際、取材に応じた人物。

 

岸辺露伴に頼まれ山村仁左右衛門の絵について調べると、Z-13倉庫に保管されていることに疑問を感じ、岸辺露伴に同行して絵を確認しに行く事となる。

ゴーシェ

岸部露伴ルーヴルへ行く_登場人物_ゴーシェ

出典:『岸辺露伴ルーヴルへ行く』

 

ルーヴル美術館東洋美術学部門の責任者。

野口からの報告を受けて、山村仁左右衛門の作品の実態を確認するためZ-13倉庫に同行する。

消防士2名

ルーヴル美術館に常駐する警備管轄の消防士2名。

Z-13倉庫は老朽化が進んでおり、迷路のように入り組んだ場所にあるため、安全確保のために岸辺露伴、野口、ゴーシェと共にZ-13倉庫に向かう。

『岸辺露伴ルーヴルへ行く』ネタバレ!内容あらすじと感想や考察

『岸辺露伴ルーヴルへ行く』のネタバレ含め、内容やあらすじと感想を紹介していきますね。

(※ネタバレしたくない方は以降は読まないでくださいね)

 

 

 

↓↓↓以降ネタバレあり↓↓↓

 

 

 

 

『岸辺露伴ルーヴルへ行く』前半では岸部露伴の初恋について描かれている

物語の前半は岸辺露伴が17歳の頃、祖母のアパートで夏休みに漫画を描くために2カ月間暮らすことになったところからスタートします。

 

17歳の岸辺露伴にとって、祖母のアパートで出会った女性・藤倉 奈々瀬(ふじくら ななせ)は、初恋の相手であったようです。

岸辺露伴は漫画を描く上で、出版社の編集者に、女の子の絵が可愛くないとダメだしをされて悩んでいました。

そんな中、洗濯物を干す藤倉奈々瀬の姿に色気を感じ、彼女をモデルにデッサンを始めます。

 

藤倉奈々瀬は自分がデッサンされている事に気付き、岸辺露伴に話しかけます。

そして2人はだんだんと会話するようになり、奈々瀬は露伴を自分の部屋へ招き入れたり、作品を見せてくれとお願いするようになるのでした。

 

そんな中、奈々瀬が露伴に教えたのが「最も黒く、最も邪悪な絵」の存在でした。

その絵は山村仁左右衛門が描いたもので、現在はルーヴル美術館に保管されていると。

 

そして、突然誰かから奈々瀬に電話がかかってくるなり、奈々瀬は泣きながら部屋を飛び出してゆくのでした。

そんな奈々瀬をみて、露伴は奈々瀬の事を考えずにはいられなくなったのです。

 

奈々瀬の離婚理由についてや、一体どんな問題を抱えているのか。

そんな想いで奈々瀬をモデルに漫画を描きました。

 

そして1週間家を空けた奈々瀬が戻ってきて、露伴に泣きながら抱き着きました。

彼女が泣いている理由は分からないけれども、露伴は奈々瀬の涙を何よりも美しいと感じたのでした。

 

そして、露伴は奈々瀬の力になりたい、守ってあげたいという思いから、ヘブンズ・ドアーの能力を使って奈々瀬の心の中を読もうとしましたが、思いとどまりました。

 

露伴は、奈々瀬をモデルにした漫画を見せましたが、奈々瀬は突然怒りだしたのです。

「重くてくだらなすぎる」「安っぽい行為」と奈々瀬は狂ったように怒り出し、露伴の描いた漫画の原稿をビリビリズタズタに破りまくったのです。

そして泣きながら露伴に謝り、部屋を飛び出した奈々瀬は部屋にも、杜王町にも戻ってくることはありませんでした。

うさみー

男子高校生が、離婚間際の情緒不安定な若い人妻に出会い、振り回されながらも彼女の色気に溺れていくような、そんなひと夏の思い出が描かれています。

ヘブンズ・ドアーで彼女の心の中を覗こうとしますが、好きな人の心を覗いてはダメだという葛藤も見受けられました。
どうしようもなく惹かれてしまう、そして初恋はあっけなく終わった、そんな印象を受けました。

『岸辺露伴ルーヴルへ行く』後半は最も黒い絵の真相について描かれている

物語の後半では、岸辺露伴は知人との何気ない日常会話から、藤倉奈々瀬と、最も黒い絵について思い出します。

 

そして絵の存在が気になり始めた露伴はルーヴル美術館に絵の存在を確かめに向かいます。

ルーヴル美術館で職員の野口に山村仁左右衛門の作品があるかパソコンで検索してもらうと「月下(げっか)」という作品が所蔵されていることが判明します。

 

しかし、保管場所は「Z-13倉庫」

Z-13倉庫とは、地下にある見捨てられた倉庫と言われており、セーヌ河の氾濫予想があるため作品は全て他の場所に移されたので、そこに絵があるはずのない倉庫なのだとのこと。

 

山村仁左右衛門の絵の所在を調べる必要があるとの判断で、野口と、責任者のゴーシェと、消防士2名と、露伴の5人でZ-13倉庫へ向かう事になりました。

 

迷路のような地下を進み、何年も開けられていないZ-13倉庫に向かうと、なんと絵が1枚保管されていました。

暗くてよく見えない絵、暗闇で一瞬何かが動きました。

 

ネズミかと思われたその時、消防士の1人が突然何者かに撃たれたように亡くなりました。

そして、何者かが暗闇から出てきたと思った瞬間、ゴーシェが車にひかれたように亡くなりました。

 

倉庫の暗闇から何者かがどんどん出てくる、4人…?

倉庫の入口の階段からも何者かが降りてきます。

 

そしてもう1人の消防士も銃で撃たれて亡くなりました。

 

何者か分からない人達が増えて、どんどん露伴に近づいてきます。

 

その中には、昨年亡くなったはずの岸辺露伴の祖母や祖父が、そして亡くなったはずの野口の幼い息子・ピエールの姿もあったのです。

露伴がヘブンズ・ドアーで調べると、何者か分からない人達はみんな「死人」であり、生きていないことが分かりました。

 

野口は止める露伴の話を聞かず、亡き息子ピエールに近づき、触れた瞬間、水に溺れて亡くなりました。

ピエールの死因は公園の池で溺れたことが原因だったのです。

 

そして真っ黒の絵にはある女性が描かれていました。

なんとそれは17歳の時祖母のアパートで出会った初恋の女性、奈々瀬でした。

 

奈々瀬は絵から出てきて「こうするしかなかった」と露伴に謝っています。

 

露伴は気付きました。

何者か分からない人達は、全員血縁関係のある先祖や死んだ肉親であること。

そしてその怨念に触れると、その人の過去に犯した罪の死に方で攻撃されることに。

 

死者たちに囲まれ、行くてを阻まれた露伴は、ヘブンズ・ドアーで自分の記憶を一旦全て消し去りました。

すると死者たちも消えてなくなったので、命からがらZ-13倉庫から逃げ出すことができたのです。

うさみー
黒い絵の中の「黒い生き物」は、人の心の中に記憶を見せて攻撃をする山村仁左右衛門の怨念だったようです。
人それぞれの「記憶」と「後悔」がもたらす攻撃なのですね。もしかしたら本当にルーヴル美術館にZ-13倉庫のような場所があるのかもしれない、そんな不思議なミステリーを描いた作品でした。

アパートで岸辺露伴が出会った藤倉奈々瀬は一体誰だったのか?

山村仁左右衛門の「最も黒く、最も邪悪な絵」(作品名:月下)に描かれていた女性は、山村仁左右衛門の妻である奈々瀬でした。

 

そして奈々瀬の旧姓は「岸辺」。

つまり岸辺露伴の遠いご先祖様だったということですね。

 

奈々瀬は夫を処刑された悲しみで病気になり亡くなったのだそうです。

そして絵の中で絵の怨念を止めようとしていましたが、絵の呪いとなって3百年もの間、人を殺めてきたようです。

 

岸辺露伴が祖母のアパートで出会った藤倉奈々瀬は、露伴を通じて夫の怨念を封じたかった岸辺奈々瀬なのではないでしょうか。

黒い絵について露伴に教えることで、怨念を断ち切るきっかけになるかもしれないと微かな希望を持っていた可能性があります。

 

そして、露伴の漫画原稿をズタズタに切り裂いたのは、露伴の恋心を断ち切るためにわざと行った行為なのかもしれません。

そうする事で露伴を守ったということです。

 

ただ、なぜ姓が「藤倉」なのかは疑問が残ります。

もしかしたら、藤倉奈々瀬は実在する人物で、岸部奈々瀬の子孫の1人なのかもという説も考えられます。

その場合、藤倉奈々瀬が子どもの頃に黒い絵をチラッと見たことがあるという点については、子どもだったから肉親の記憶や後悔がない無垢の状態だったので攻撃されずに助かったとも考えられます。

結局絵の呪いや怨念は解けたのか?

原作漫画では最後に「仁左右衛門と彼女は 今 解放されたのだ」とありますので、絵の怨念や呪い、呪縛といったものは解けたのだと解釈できます。

 

なぜ呪いが解けたのかという疑問が残ります。

一つの説としてですが、露伴がヘブンズ・ドアーで自分の記憶を一旦全て消し去ったことで怨念も消えたのではないでしょうか。

 

ヘブンズ・ドアーで記憶を消した時、今までの真っ黒な絵の印象とは対象的に、真っ白な光に包まれます。

今回の絵の怨念は、人の記憶や後悔の念そのものを媒体として攻撃していました。

つまり、記憶や後悔の念が無になると、よりどころがなくなってしまうということです。

 

露伴の記憶を血(DNA)から抹消したことにより、同時に怨念や呪いの輪廻を断ち切ることができたと考えられます。

うさみー
ちょっと難しいですが、一旦記憶を取り除くことで、とりついていた怨念が成仏した、みたいなイメージですかね。
でも、解釈の仕方は人それぞれで良いと思いますし、それが芸術(アート)であり、ルーブル美術館につながるのではないかと思います。

岸辺露伴ルーヴルへ行くネタバレ!内容のあらすじや感想と登場人物紹介:まとめ

こちらの記事ではジョジョの奇妙な冒険シリーズの1つである『岸辺露伴ルーヴルへ行く』のネタバレや内容、あらすじについての感想や考察を紹介してました。

また登場人物もあわせて紹介させていただきました。

 

ルーブル美術館からの依頼によってBD(バンド・デシネ/漫画)プロジェクトの第5弾作品として描き下ろされた、123ページに渡るフルカラーコミックは漫画の域を超えた芸術的な作品です。

世界で活躍する荒木飛呂彦先生とジョジョの奇妙な冒険は、日本文化の宝と言っても過言ではないと感じます。

 

『岸辺露伴ルーヴルへ行く』について言葉で感想や内容の説明をさせていただきましたが、やはり原作漫画を読まなければ細かい描写や心情は伝わらないと思います。

映画を見に行かれる方は是非、原作コミックも読まれてみてはいかがでしょうか♪