傘には長い歴史があり、「魔除け」というスピリチュアルな意味があります。
●傘のスピリチュアルな意味は「魔除け」
●傘と魔除けの歴史3つ
●傘で開運する方法
傘のスピリチュアルな意味は「魔除け」
傘には、「魔除け」や「邪気から身を守る」というスピリチュアルな意味があります。
昔、梅雨(つゆ)に降る雨はカビが発生する原因になったり、食べ物の腐敗が進む事からあまり良いイメージがありませんでした。
邪気や厄、魔物といった類のものが天から雨と共に降りてきていると考えられていたのですね。
西暦550年頃(古墳時代)、ちょうど仏教が伝来した頃から傘の歴史はありますが、その頃は地位や位の高い人だけが邪気や魔の物から身を守る用途として傘を使っていました。
①傘と魔除けの歴史「忘れ傘」
京都の浄土宗総本山「知恩院」というお寺では、「忘れ傘」という知恩院七不思議のひとつとされているエピソードがあります。
御影堂正面東側の軒裏を見上げて、よく目をこらすと既に骨だけとなった一本の傘の先が見えます。
小傘ちゃんの元ネタと言われる京都知恩院の忘れ傘はこんなのです
叡電と東方のコラボで小傘ちゃんがいたのでずっと上にあるから望遠レンズじゃないと分からないかも
ちなみに知恩院は忘れ傘と同じく七不思議のひとつ、大杓子があります
これと村紗船長の杓子って関係してるのかな
(星蓮船繋がり) pic.twitter.com/cWoROl4Dkh— Wasavi // 蓮THE子 (@wasatako) February 4, 2022
なぜそんな場所に傘が忘れられているのか、2つ説があります。
1つは、江戸初期の伝説の名工・左甚五郎(ひだりじんごろう)が御影堂を建てた時に傘を魔除けとして置いていったという説。
江戸時代(1603年~1868年)初期の頃も、傘は地位の高い人のみが使うアイテムでした。
大衆は手に持ってさす「傘」は使わず、頭の上に帽子のようにかぶる「笠」を利用していました。
「傘」は日よけや雨よけよりは、魔除けと権威の象徴として使われていたのです。
もう1つは、御影堂再建以前、その地に住んでいた白狐が置いていったという説です。
白狐というのは、実はその地に住む河童(かっぱ)の化身なのだそうです。
御影堂が建設された時、住む場所を追われた河童が白狐の姿に化け、雨の中ずぶ濡れで仕返ししようとやってきましたが、霊巖上人(れいがんしょうにん)の法話を聴いてすっかり改心し、霊巖上人が貸してくれた傘を軒裏に置き、「これからは知恩院を守る」という証を立てたとされています。
どちらの説も、傘が魔除けとして知恩院を守り続けている事に違いはありません。
安土桃山・江戸初期の浄土宗の僧で、知恩院三十二世。江戸深川に霊巌寺を開創、のちに知恩院三十二世に就任。
後水尾天皇や徳川家からの帰依をうけ、寛永十年の知恩院の火災の際、将軍家光の援助を得て伽藍(がらん:寺院の建物)を復興した人物。
②傘と魔除けの歴史「蛇の目傘」
17世紀後半に、番傘を改良した「蛇の目傘(じゃのめがざ)」が考案されました。
蛇の目柄って聞き慣れないと思ったらめっちゃ有名な柄だった pic.twitter.com/VaZ50pXhvq
— 🦎みんなの㐬石🐢 (@sasuga0w0) December 8, 2020
骨組みが細く、持ち手の柄には木棒や竹が用いられ、華やかな装飾の飾り糸が施されておりデザイン性が高く、傘を開くと蛇の目に見える事から「蛇の目傘」と名付けられたのです。
歌舞伎の小道具として使われた事をきっかけに大衆にも流行しました。
蛇の目傘には「魔除け」の意味が込められていますし、傘を広げると末広がりの形になる事から「降り注ぐ困難から守る」「一つ屋根の下末永く幸せに」という願いも込められており、祝い事や嫁入り道具の縁起物の1つとして用いられるようになりました。
③傘と魔除けの歴史「中国のトン族」
傘に魔除けの力が宿っているという歴史は、中国発祥のようです。
紀元前の中国に、「トン族」という少数民族が住んでいました。
トン族は、「百越(ひゃくえつ)」と言われる中国の南部からベトナム北部にかけて住んでいた人々の子孫だと言われています。
トン族は薩瑪(さつば:大いなる古祖母という意味)と呼ばれる女神を信仰していました。
薩瑪は戦場で傘を差しながら戦ったと言い伝えられており、そこにはトン族を敵から守り、悪霊を祓い、実りをもたらしてくれるという意味があったそうです。
このように中国でも古くから傘は神聖なもので、守護や魔除けの象徴だったのです。
傘で開運しよう
傘のスピリチュアルな意味は「魔除け」や「守護」といった神聖な意味がありましたね。
その意味を知った上で、傘選びをする時の開運ポイントを紹介していきたいと思います。
長い傘と折りたたみ傘はどっちが良い?
風水では、細くて長いものには縁を引き寄せる力があると言われています。
お財布でしたら長財布、傘でしたら折りたたみ傘よりは長い傘の方が幸運を引き寄せるパワーがあります。
とは言っても、折りたたみ傘は便利なアイテムですし持ち運びにも便利ですよね。
折りたたみ傘を使用する時の注意点を1つ紹介させていただきますね。
傘自体はスピリチュアルや風水から見て、とても良い意味を持っています。
しかし、濡れる事で陰の気をまとってしまい、運気を下げてしまいます。
折り傘は特に、コンパクトでしまいやすいがゆえに、多少濡れていても折りたたんで家の中や鞄の中にしまってしまいがちです。
使用後すぐに濡れたまま折りたたんで家の中や鞄の中にしまうと、家や持ち物の運気が下がってしまいますので、できるだけしっかりと乾かしてからしまうようにしてください。
どうしてもすぐに折りたたまなければいけない場合は、水気をふき取ってあげましょう。
濡れたまましまってしまうとカビの原因にもなりますよね。
時間のある日に、太陽の下で干して浄化してあげましょう。
ビニール傘を常用するのはNG
風水では、高級感があり品質の良いものを持つ事が開運につながるとされています。
ビニール傘を常用するのは開運の面では良い事ではありません。
ビニール傘を長く使っていると陰の気が溜まりやすく、金運や恋愛運も下がってしまいます。
必要以上にお金をかける必要はありませんが、自分に合った傘を選ぶ事をおすすめします。
傘の色と柄選び
次に、傘の色や柄で運気を上げる方法について紹介します。
【紫・青・紺・グリーンの傘】人間関係を円滑にする
紫・青・紺・グリーンの傘は人間関係を円滑にしてくれます。
紺色は冷静な判断力を高めてくれますし、ビジネスシーンでも相手から知的な印象を持たれる色でもありますので、男女共におすすめの色です。
【オレンジ・ピンクの傘】恋愛運を上げる
オレンジやピンクの傘は恋愛運を上げてくれます。
玄関の方位が東向きの家の場合は特にオレンジと相性が良いのでおすすめです。
オレンジは運気をパワフルに上げてくれる色ですよ。
【黄色の傘】金運を上げる
金運といえばやはり黄色ですね。金色が少し入っている柄でも金運上昇に効果が期待できますよ。
茶系の少し入った山吹色は金運が安定する効果もありますのでおすすめです。
【チェック・ストライプの傘】人間関係を円滑にする
チェックやストライプの柄は「土の気」を持っていますので、人間関係を円滑にする効果が期待できます。
積み上げてきた事を安定させる効果も持っていますよ。
【花柄・動物柄】恋愛運を上げる
愛らしい花柄や動物モチーフの柄の傘は人間関係を円滑にしますし、恋愛運や出会い運を上昇させる効果が期待できますよ。