芸術家の岡本太郎さんは、ペットとしてカラスを飼っていました。
●岡本太郎とペットのカラスの関係
●太陽の塔のモデルはカラス
岡本太郎のペットはカラスだった
岡本太郎さんは、もともと動物を飼う事が好きではなかったそうですが、自宅(兼アトリエ)でカラスを飼っていました。
「ガァ公」と名付けられ、岡本太郎さんの手から直接餌を食べたりと、可愛がられていたそうです。
岡本太郎とカラスの関係
岡本太郎さんが動物を飼う事を好きではない理由は、飼われている動物は変に人間慣れしていて、人間に気に入られようとしているからだそうです。
人間の為に生きているという人間的な卑しさが気に入らなかったのでしょう。
ただカラスは違いました。
人間に慣れてはいるものの、決して媚びる事もなく毅然とした態度でいるところが魅力だったのだそうです。
岡本太郎さんの飼っていたカラス「ガァ公」は、太郎さんだけに懐き、太郎さん以外の人からは餌を食べなかったそうです。
岡本太郎さんは「ガァ公」を鎖を繋いで一緒にお散歩したり、逃げないように羽を切ったりと、はたから見ればいわゆるペットのように可愛がっていましたが、本人的には「飼ってないよ、一緒にいるだけ」という気持ちでいたそうです。
岡本太郎さんとカァ公は、慣れあいやもたれあいといった関係ではなく、お互いが独立し、誇り高い関係であったそうです。
似たもの同士の共感が通じ合って、ただ一緒にいる、そんな素敵な関係だったのですね。
岡本敏子のエッセイ「太郎さんとカラス」
岡本太郎さんの養女であり、秘書もされていた岡本敏子さんは「太郎さんとカラス」という本を出版されています。
岡本太郎さんが自宅でカラスと共に過ごした日々の記録が記されています。
太郎とカラスの2ショット写真も掲載されており、岡本太郎さんのカラスに向ける眼差しが目に映るような一冊となっております。
太陽の塔のモデルはカラス
岡本敏子さんの本「太郎さんとカラス」の中で、ある人が岡本太郎さんに太陽の塔について聞いた話が書かれています。
どうしてあんなものを思いついたのですか?という問いに、岡本太郎さんは「太陽の塔?あれはカラスだよ」と答えたそうです。
「太陽の塔」といえば、岡本太郎さんの有名な作品ですね。
1970年に大阪吹田市で開催された日本万国博覧会の時に作られた塔で、岡本太郎さんといえば「太陽の塔」と連想される方も多いと思います。
ひさびさに見た太陽の塔 pic.twitter.com/OtLoQKfKSD
— 中島 好師 (@ko_suke_b) April 12, 2022
太陽の塔のモデルは諸説あります。
はにわをモチーフにしている説、神事の場で祭壇の左右に立てる祭具である真榊(まさかき)をモチーフにしている説、天照(アマテラス)をモチーフにしている説などもあります。
やはり私は、岡本太郎さんの相棒のカラス「ガァ公」がモデルになっているのではないかと思います。
\ライトも点灯する太陽の塔/
岡本太郎のペットはカラス:まとめ
こちらの記事では、岡本太郎さんの飼っていたカラスについて紹介しました。
「ガァ公」と名付けられ、岡本太郎さんと一緒に散歩をするなど、かなりなついていたようですね。
周囲から見たら主人とペットの関係のようにも見えましたが、岡本太郎さんとガァ公の関係はあくまで対等で、お互い独立した誇り高い関係であり、似たもの同士の共感が通じ合って、ただ一緒にいる、そんな素敵な関係だったようです。
岡本太郎さんのアート作品をじっくりと感じてみたい方は、作品集がおすすめです。
\岡本太郎の不思議な魅力が満載/